速読で生まれる豊かな時間を全ての人へ
――どんなお仕事をされていますか。
ジェネラティブスピードリーディング(Generative Speed Reading、以下GSR)という速読法を開発し、2019年に一般社団法人ジェネラティブスピードリーディング協会を設立、運営しています。以前から速読教室の経営をやっていましたが、オリジナルの速読法を確立したいという思いを強くし、ビジネスセミナーの先生でもあった大森さんと一緒に開発したのがGSRです。現在では、GSRもWCPが提供するセミナーの一つとなっており、セミナー運営と講師の役割を担っています。
GSRでは、スタンフォード大学心理学博士のスティーブン・ギリガンらが開発した「ジェネラティブ」という瞑想状態を利用して本を読みます。ジェネラティブは脳が非常に集中した状態で、スポーツ選手であれば「ゾーンに入っている」と言われるような、ただそれだけにのめり込んでいる状態を作り出します。そのまま本に取り組めば、眠くなったり他のことを考えたりすることなく、ものの10分ほどで本の要点をとらえることができるのです。
私が速読に興味を持ったのは、高校で物理の教師をしていた頃のことです。毎朝7時には学校へ行き、夜の12時まで働いて、土日は部活動というような生活でした。速読法に出合ったことで資料を効率的に読めるようになり、毎日3時間程度の自由時間を手に入れました。趣味に没頭する時間や授業の質を高める研究に力を入れることができた。また、時間に余裕があると、心にもゆとりを感じます。
この体験を多くの人に広めたいという願いを込めて、GSRの普及活動を展開しています。誰もが時間にゆとりを持ち、本当にやりたいことができる世界を作っていきたいです。
――働くことにおいて、自分のコンテンツを持つことの強みを教えてください。
私にはたまたま速読という専門性があり、GSRを広めたいというビジョンを持っています。しかし、そこまで確固たるものがないとしても、自分なりのビジョンやミッションを持っていることの強みは大きいと思います。
私が高校教師になったのは、自分自身が高校生のとき一人の教師と出会ったことで、自分の可能性が広がる体験をしたためです。その先生のおかげで、「自分、意外とできるんじゃないか?」と思うことができた。私も教師になることで、人に自らの可能性を気づかせる仕事をしたいと考えたのです。これはずっと変わらず、働くときに私の中の軸となっています。同じように、仕事をしていく際に自分の提供したいことやビジョンが定まっていて、ブレない軸があれば、充実感を常に味わいながら仕事をすることができるでしょう。
自分の軸を持つことの強みを教えてくれる会社
――今後のビジョンについて教えてください。
一つは、GSRの受講者数を増やすこと。それにはリアルなセミナーだけではなく、オンラインセミナーの活用も重要です。会場のキャパシティに関係なく人数を設定でき、どこからでも参加してもらえますから。コロナ禍のこともあり、今ではセミナーのほとんどをオンラインで行っていますが、日本国内はもちろん、トルコから参加される方もいらっしゃいます。
オンラインでは、受講者の集中が途切れないような工夫が不可欠です。時間配分や、トレーニングなどのワークの内容、画面を通したキャッチボールの仕方など、試行錯誤を繰り返しながら、自分なりのオンラインセミナーを構築してきました。おかげで現在では、リアルなセミナーと同じくらいの修得度や満足度を達成していますが、これからもさらに磨きをかけていきたいと思っています。
講座のほとんどをオンラインで行えるようになったら、私自身は東京から地方へ移住したいという計画を持っています。子どもがいるのですが、やはり良い環境の中で育てたい、そして、子どもの成長に常に触れていたいという希望があるからです。
WCPで働くことで、自分で工夫すれば、それが叶う。そして、いずれは私ならではの、働き方と子どもとの関わり合い方について発信する機会も得たいと考えています。
――WCPはどんな会社ですか。
WCPの内部に入ってみて気づいたことは、一人ひとりがただ働いているだけではなく、働く環境自体が各人の成長につながっているんだなということです。「自分にとってはチャレンジだな」「こんなこと、できるかな?」と不安になるときも、それを支え、応援してくれる環境があり、仕事に充実感を味わえます。
それに、WCPはかなり自由に、実現したいことをサポートしてくれる会社です。今、自分の軸がなくても、WCPに入ればきっと見つかる。それを応援してくれる環境があります。何かやりたいことがある人には、うってつけの会社です。